研究課題
本課題では、シクロプロパンの立体的自由度がなく強固かつ多様に配座制御が可能であるという構造特性と三次元的多様性を鍵とする独自の分子設計を基盤として、標的分子に対して選択的かつ強力に作用する薬理活性化合物を論理的かつ効率的に創出する方法論の確立を目指す。さらに、先に確立したシクロプロパン化合物の立体選択的合成法と本分子設計方法論に基づき創薬リード(GABAトランスポーター阻害剤、TNFα阻害剤、オキシトシン受容体リガンド)を創出することを目的とする。本年度はGABAトランスポーター阻害剤の開発研究においては、シクロプロパン歪みに基づく新たな配座制限誘導体を設計・合成した。4種類のGABAトランスポーターサブタイプ(GAT1, GAT2, GAT3, BGT1)阻害活性を評価した結果、BGT1選択的阻害活性を示し、かつ、GABAAおよびBAGAB受容体に作用しない初のBGT1高選択的新規阻害剤を見出した。TNFα阻害剤に関しては、当初設計した8種の配座制限誘導体の合成を完了し、現在、残りの4種の合成の最終段階にある。オキシトシン受容体リガンドは昨年度に続き、鋭意合成法の開発を進めた。基本骨格の合成を確立し、5種の目的物の合成が修了した。一方、オキシトシンの結晶構造をもとにした動力学計算を実施し、活性に必須と推論される4残基を選定し、さらに、ファーマコフォアモデルを構築した。このモデルに基づくより精密なオキシトシンミメティクスの設計・合成を計画している。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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