研究課題
薬物ターゲットとしてのタンパク質機能の解明研究は創薬を前進させるうえで極めて重要な研究課題である。また薬物結合に伴い情報を発信できるような人工タンパク質調整も重要な課題である。このような観点からタンパク質の化学合成法確立を中心に検討を加えてきた。本年度は昨年度までに得られたSEAlide Peptideとプロリンチオエステルの成果を利用し、162残基からなる糖タンパク質GM2APのタンパク質ライブラリー確立に向けた第二世代GM2AP合成法の確立を行い、実際に数種のタンパク質合成を達成した。ここでは我々が見出したSEAlide Peptideの特徴的な性質を利用した。すなわち、SEAlide Peptideはリン酸塩存在下で効率的に縮合反応に関与できるという性質を利用した速度論的Native Chemical Ligation (NCL)の応用である。また、これらの合成ではタンパク質チオエステルを重要中間体として利用するが、発現タンパク質からのチオエステル合成を可能とする2種類の方法論に関する基礎研究を行った。具体的には特定4アミノ酸残基からなる配列をニッケルイオンを利用して選択的にエステル化、ヒドラジド化、チオエステル化する手法および特定システイン残基のシアノ化を利用してチオエステル化を行うものである。現在モデルペプチドレベルで反応の進行を確認しており、タンパク質への適用拡大に努めている。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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