研究課題/領域番号 |
24390046
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原田 彰宏 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40251441)
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研究分担者 |
吉村 信一郎 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60584521)
國井 政孝 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (80614768)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 細胞極性 / 極性輸送 / ノックアウトマウス / 上皮細胞 / 神経細胞 |
研究概要 |
①既知の極性輸送関連分子欠損マウスの解析 I.syntaxin3小腸特異的KOの解析:小腸の初代培養と遺伝子導入の系を確立した。それを用いて細胞増殖とsyntaxin3欠損の分子機構の解析準備中。II.Rab8ab DKOの解析:繊毛形成における機能を解明し、Journal of Cell Science誌に発表した。III.PKD12DKOの解析:DKOの細胞では小胞輸送の異常はほとんど見られなかったが、DKOは死亡した。それらの結果をCell Structure and Function誌に発表した。IV.SNAP23膵臓特異的KO:SNAP23に結合する分子がインスリン分泌上昇に働くため、その結果をまとめて投稿中。V.SNAP23神経特異的KO:細胞の形態異常の分子機構の解析中。VI.FAPP1,2KO:FAPP2KOマウスにおける脂質の輸送異常についてはNature誌に発表済。 ②線虫で同定した新規の極性輸送関連分子の組織特異的欠損マウスの解析 I.新規極性輸送関連分子のKOマウスの作成、解析:1つ解析が終了したため、そのマウスの表現型と分子機構の解析中。他の分子についてもKOマウスを作成している。II.新規の極性輸送関連分子間の相互作用の解明:これら新規の極性輸送関連分子の相互作用を調べるため、酵母2ハイブリッド法を用いて、インタラクトームを作成している。インタラクトームの作成はほぼ終了し、重要そうな遺伝子についてはKOマウスの作成を予定している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
Rab8a,b DKOマウスとPKD1,2 DKOマウスの解析が順調に進み、論文発表できた。またFAPP2 KOマウスについてもNature誌に報告ができた。SNAP23膵臓特異的マウスの解析も終了し、現在投稿中である。またsyntaxin3小腸特異的KOマウスの解析についても小腸の初代培養と遺伝子導入の系を樹立できたため、分子機構の解析が今後うまくいくと思われる。線虫のインタラクトームについても解析は順調に進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
Syntaxin3小腸特異的KOマウス、SNAP23神経特異的KOマウスの表現型解析を進める。線虫で同定した新規遺伝子のKOマウスの解析を進める。これら新規遺伝子の相互作用を解明し、重要なものについてはKOマウスを作成して解析する。特に解析を進行するうえでの大きな問題点はないと思われる。
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次年度の研究費の使用計画 |
マウスの解析に思ったより費用が掛からなかったため、残りのマウスの解析などに残すことしたため。 syntaxin3,SNAP23 KOマウスの飼育、新規遺伝子の相互作用の解明、そのKOマウスの解析に用いる予定。使用は主に試薬、消耗品となる。
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