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2014 年度 実績報告書

生体内における細胞ストレス応答の分子生物学的理解からストレス順応モデルの作製へ

研究課題

研究課題/領域番号 24390049
研究機関群馬大学

研究代表者

岩脇 隆夫  群馬大学, 先端科学研究指導者育成ユニット, 講師 (50342754)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード小胞体ストレス / 酸化ストレス / タンパク質品質管理
研究実績の概要

本年度は昨年以前とは異なり生体イメージングおよびタンパク質ジスルフィド結合に重点を置いて研究を進めてきた。その研究から私たちは酸化ストレスをGFP蛍光により可視化できるマウスの開発に成功した。これまでにはルシフェラーゼ発光を利用した酸化ストレス可視化マウスの開発に成功していたが、GFP蛍光によるレポーターマウスの作出により、さらに微細な生体組織領域の酸化ストレスを解析できるようになった。このマウスを用いて脳虚血時に生じる酸化ストレスを詳細に解析し、酸化ストレス応答分子であるNrf2の役割について新たな知見を得ることができた。また脳マラリア時に生じる酸化ストレスの検出に成功した。マラリア感染と酸化ストレスとの関連性は以前から指摘されていたが、生体イメージング技術の導入により感染から酸化ストレス発症、体内での原虫増殖、および症状悪化までの時間経過がパラレルに評価できた。また小胞体ストレスを可視化できるマウス(2004年および2009年発表済み)を利用してアセトアミノフェン(解熱鎮痛薬として広く利用されている)で生じる肝傷害の検出にも成功した。解析の結果から小胞体ストレス時に活性化されるCHOP(アポトーシス誘導性分子)がアセトアミノフェンでも活性化されて肝傷害を引き起こしているようであることを突き止めた。さらに私たちはERdj5(タンパク質ジスルフィドイソメラーゼの1種)がロドプシンに作用し、その正常なタンパク質フォールディングに関わることを示した。加えて水銀毒性とタンパク質ジスルフィドイソメラーゼとの関係性も明らかにした。どうやらタンパク質ジスルフィドイソメラーゼに対するメチル水銀化が小胞体ストレスを誘導し、細胞内のタンパク質品質管理機構にダメージを与えることでも水銀は毒性を発揮することを明らかにした。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

26年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2015 2014

すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件) 学会発表 (6件) 産業財産権 (1件) (うち外国 1件)

  • [雑誌論文] Correlation between attenuation of protein disulfide isomerase activity through S-mercuration and neurotoxicity induced by methylmercury2015

    • 著者名/発表者名
      Kento Makino, Kosaku Okuda, Eisuke Sugino, Tadashi Nishiya, Takashi Toyama, Takao Iwawaki, Masatake Fujimura, Yoshito Kumagai, Takashi Uehara
    • 雑誌名

      Neurotox. Res.

      巻: 27 ページ: 99-105

    • DOI

      10.1007/s12640-014-9494-8.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Temporal activation of Nrf2 in the penumbra and Nrf2 activator-mediated neuroprotection in ischemia-reperfusionin jury2014

    • 著者名/発表者名
      Toshinori Takagi, Akira Kitashoji, Takao Iwawaki, Kazuhiro Tsuruma, Masamitsu Shimazawa, Shinichi Yoshimura, Toru Iwama, Hideaki Hara
    • 雑誌名

      Free Radic. Biol. Med.

      巻: 72 ページ: 124-133

    • DOI

      10.1016/j.freeradbiomed.2014.04.009

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Protection afforded by pre- or post-treatment with 4-phenylbutyrateagainst liver injury induced by acetaminophen overdose in mice2014

    • 著者名/発表者名
      Daisuke Shimizua, Yoichi Ishitsuka, Keishi Miyata, Yoshiro Tomishima, Yuki Kondo, Mitsuru Irikura, Takao Iwawaki, Yuichi Oike, Tetsumi Irie
    • 雑誌名

      Pharmacol. Res.

      巻: 87 ページ: 26-41

    • DOI

      10.1016/j.phrs.2014.06.003.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Evaluating experimental cerebral malaria using oxidative stress indicator OKD48 mice2014

    • 著者名/発表者名
      Takashi Imai, Takao Iwawaki, Ryoko Akai, Kazutomo Suzue, Makoto Hirai, Tomoyo Taniguchi, Hiroko Okada, Hajime Hisaeda
    • 雑誌名

      Int. J. Parasitol.

      巻: 44 ページ: 681-685

    • DOI

      10.1016/j.ijpara.2014.06.002.

    • 査読あり
  • [雑誌論文] The co-chaperone and reductase ERdj5 facilitates rod opsin biogenesis and quality control2014

    • 著者名/発表者名
      Dimitra Athanasiou, Dalila Bevilacqua, Monica Aguila, Caroline McCulley, Naheed Kanuga, Takao Iwawaki, J. Paul Chapple, Michael E. Cheetham
    • 雑誌名

      Hum. Mol. Genet.

      巻: 23 ページ: 6594-6606

    • DOI

      10.1093/hmg/ddu385.

    • 査読あり
  • [学会発表] 小胞体ストレス応答不全による糖尿病発症機構の解明2014

    • 著者名/発表者名
      斉藤美知子、土屋雄一、岩脇隆夫、森和俊、宮崎純一、河野憲二
    • 学会等名
      第37回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] インスリン生合成に必要な膵臓ベータ細胞におけるeIF2αキナーゼとホスファターゼのバランス機構2014

    • 著者名/発表者名
      岩脇 隆夫、赤井 良子、細田 章、徳田 美緒
    • 学会等名
      第37回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県横浜市)
    • 年月日
      2014-11-25 – 2014-11-27
  • [学会発表] 群馬大学で名付けられた遺伝子、IRE12014

    • 著者名/発表者名
      岩脇隆夫
    • 学会等名
      第61回北関東医学会総会
    • 発表場所
      群馬大(群馬県前橋市)
    • 年月日
      2014-09-25 – 2014-09-26
  • [学会発表] 小胞体ストレスセンサーIRE1αによる細胞質スプライシングに必要なmRNAの構造及び配列の解析2014

    • 著者名/発表者名
      池端悠介、今川佑介、柳谷耕太、田丸良子、金谷重彦、岩脇隆夫、河野憲二
    • 学会等名
      第66回日本細胞生物学会
    • 発表場所
      東大寺総合文化センター(奈良県奈良市)
    • 年月日
      2014-06-11 – 2014-06-13
  • [学会発表] インスリン産生細胞における小胞体ストレスセンサーIRE1alphaの生理的役割2014

    • 著者名/発表者名
      土屋雄一、斉藤美知子、岩脇隆夫、宮崎純一、河野憲二
    • 学会等名
      第66回日本細胞生物学会
    • 発表場所
      東大寺総合文化センター(奈良県奈良市)
    • 年月日
      2014-06-11 – 2014-06-13
  • [学会発表] Unfolded protein response is differently activated by membrane lipid saturation and unfolded proteins in the endoplasmic reticulum2014

    • 著者名/発表者名
      Nozomu Kono, Yuto Kitai, Hiroyuki Ariyama, Daisuke Oikawa, Takao Iwawaki, Hiroyuki Arai
    • 学会等名
      FASEB SRC: Phospholipid Cell Signaling and Metabolism in Inflammation and Cancer
    • 発表場所
      Niagara Falls (USA)
    • 年月日
      2014-06-01 – 2014-06-06
  • [産業財産権] 炎症レポーターシステム2014

    • 発明者名
      岩脇隆夫、及川大輔、石川智夫、山村研一
    • 権利者名
      群馬大学、熊本大学、株式会社トランスジェニック
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      PCT/JP2014/070798
    • 出願年月日
      2014-07-31
    • 外国

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公開日: 2016-06-01  

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