研究課題
CD4T細胞から分化したCD8aaT細胞による免疫反応制御機構を明らかにすることを目的に本研究を進めて来た。 この細胞は免疫反応を全体的に抑制する性質を持った制御性T細胞とは異なった機能で免疫反応を制御していることが想定されていたが、やはりその通りであり解析はかなり難航している。まず私たちは誘導性制御性T細胞(iTreg)と同様に、脾臓にいるナイーブCD4 T細胞(様々なT細胞受容体を持つ細胞集団)からin vitroで分化誘導したCD8aaT細胞を用いて、免疫反応を抑制する活性を調べた。しかし、予想通り安定した結果を得ることはできなかった。おそらくCD4T細胞から分化したCD8aaT細胞による免疫反応制御は、CD8aaT細胞の持つT細胞受容体が認識する細胞(免疫担当細胞)を殺傷することによって、免疫反応を正負に制御していることが考えられる。そこで、自己免疫疾患を誘導するときに用いる免疫によってあらかじめ免疫したマウスからCD4T細胞を分離し、in vitroにてCD8aaT細胞への分化誘導を行った。この細胞を移植することによって、自己免疫疾患を誘導したマウスへの影響を調べた。しかし、この場合にも安定した結果を得ることができなかった。
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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BMC Dev Biol.
巻: 16 ページ: 14-23
10.1186/s12861-016-0117-x
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