研究課題
これまでの本研究により、炎症に伴う上皮間葉転換(EMT)、上皮様がん腫のEMTに伴う増悪化や各種のがんの進展・増悪に伴い、Wnt5aおよびRor(Ror1, Ror2)は発現誘導され、Wnt5a-Rorシグナルが(恒常的に)活性化され、これらの病態に関与することが見出された。平成26年度の研究からは、以下の知見を得ることができた。(1)肺腺がん細胞株PC-9において高発現しているRor1及び低分子量Gタンパク質RifがPC-9の浸潤能に関わることが示された。また、メタボローム解析によりPC-9細胞においてRor1を介するシグナルがポリアミン合成に関与することが示唆された(未発表)。(2)骨肉腫細胞において活性化されたWnt5a-Ror2シグナルにより誘導される、一次繊毛形成に必須な因子IFT20 (intraflagellar transport 20) がゴルジ体の構造の保持や中心体の極性形成に重要な役割を担い、骨肉腫細胞の浸潤能の亢進に関与することを明らかにした(未発表)。(3)骨格筋の損傷後にIL-1β、TNF-α等の炎症性サイトカインにより、筋衛星細胞におけるRor1の発現が誘導され、筋衛星細胞の増殖を亢進するとともに筋分化を抑制することが見出された(未発表)。(4)(マウスの)顎下腺導管結紮により、顎下腺上皮においてRor2の発現が亢進すること等を見出した(未発表)。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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