脊髄小脳失調症10型(SCA10)の原因遺伝子変異は22q13.3上のATXN10イントロン9に存在するATTCT 5塩基リピートの不安定異常伸長である。RNAレベルで伸長AUUCUリピートがSCA10分子病態に寄与していると考えられており、AUUCU 凝集体の核内局在は、傍核小体に認めた。また、伸長AUUCUリピート結合タンパクの検索を行い、4種の核タンパクを同定した。これらのタンパクはいずれもAUUCU凝集体と共局在していた。その中の1つであるPTBP1においては、スプライシング因子としての機能障害を生じていた。更に、SCA10剖検脳組織を用いて、これらの分子病態を確認した。
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