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2014 年度 実績報告書

細胞死に伴う炎症制御機構の基盤的研究

研究課題

研究課題/領域番号 24390100
研究機関東邦大学

研究代表者

中野 裕康  東邦大学, 医学部, 教授 (70276476)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワードcFLIP / アポトーシス / ケラチノサイトサイト / TNFa / TNFR1 / 分化マーカー / 増殖因子 / 表皮
研究実績の概要

皮膚の恒常性維持におけるcFLIPの役割を検討するために表皮特異的なcFLIP欠損(cFLIPΔEpi)マウスを作製した。既に論文に報告されているようにcFLIPΔEpiマウスはケラチノサイトのアポトーシスが出生前に亢進し胎生致死となっていることが明らかとなった。表皮においてTNFαの発現が亢進していたことから、ケラチノサイトの細胞死亢進の原因がTNFα依存性であるかを検討するためにTNFR1欠損マウスと交配したところ胎生致死の表現型が解消された。cFLIPΔEpi; TNFR1二重欠損マウスはメンデルの法則に従って出生してきたものの、出生後4~5日目から皮膚炎が出現し、最終的には7~10日目には全個体が致死となることが明らかとなった。このことからcFLIP欠損表皮細胞で認められる細胞死は、出生前はTNFR1依存性であり、出生後はTNFR1非依存性であることが初めて明らかとなった。出生後5日目の組織学的検索では表皮細胞の初期分化マーカーであるケラチン5やケラチン14の発現はcFLIPΔEpiマウスでも正常に検出されたが、後期分化マーカーであるロリクリンの発現は消失していた。この事からcFLIPの欠損により細胞死の亢進した表皮では分化障害が誘導されていることが明らかとなった。一方で、cFLIPΔEpiマウスの表皮細胞では少数のアポトーシス細胞が認められたが、予想外なことにKi67陽性の増殖している表皮細胞が増加していることが明らかとなった。このことは死んだケラチノサイトから何らかの増殖因子が放出され、周囲のケラチノサイトに増殖を誘導している可能性が示唆された。現在その増殖因子の同定を網羅的な遺伝子発現解析により同定を試みているところである。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

26年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (12件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (6件) (うち招待講演 4件) 図書 (1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] 慢性炎症と悪性腫瘍2015

    • 著者名/発表者名
      土屋勇一、中野裕康
    • 雑誌名

      臨床免疫・アレルギー科

      巻: 63 ページ: 1-6

  • [雑誌論文] ネクロプトーシスによる生体応答制御機構2015

    • 著者名/発表者名
      進藤綾大、中野裕康
    • 雑誌名

      臨床免疫・アレルギー科

      巻: 印刷中 ページ: 印刷中

  • [雑誌論文] Antibody against chromatin assembly factor-1 is a novel autoantibody specifically recognized in systemic lupus erythematosus.2014

    • 著者名/発表者名
      Doe, K., K. Nozawa, K. Hiruma, Y. Yamada, Y. Matsuki, S. Nakano, M. Ogasawara, H. Nakano, T. Ikeda, T. Ikegami, M. Fujishiro, M. Kawasaki, K. Ikeda, H. Amano, S. Morimoto, H. Ogawa, K. Takamori, I. Sekigawa, and Y. Takasaki.
    • 雑誌名

      Lupus

      巻: 23 ページ: 1031-1041

    • DOI

      10.1002/jcb.24669

    • 査読あり
  • [雑誌論文] cFLIPの生体の恒常性維持における役割2014

    • 著者名/発表者名
      中野裕康
    • 雑誌名

      生化学

      巻: 86 ページ: 400-403

    • 査読あり
  • [学会発表] 計画的ネクローシスの担う生体応答機構の解明2014

    • 著者名/発表者名
      中野 裕康
    • 学会等名
      新学術領域「ダイイングコード」キックオフシンポジウム
    • 発表場所
      東京大学、東京都、文京区
    • 年月日
      2014-11-13
    • 招待講演
  • [学会発表] cFLIPによる細胞死と炎症の制御2014

    • 著者名/発表者名
      中野 裕康
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館、京都府、京都市
    • 年月日
      2014-10-16
    • 招待講演
  • [学会発表] X染色体の不活性化を利用したcFLIPsトランスジェニックマウスの樹立2014

    • 著者名/発表者名
      進藤綾大、駒澤幸子、小池正人、内山安男、大村谷昌樹、中野裕康
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館、京都府、京都市
    • 年月日
      2014-10-16
  • [学会発表] IL-11を介した腸管の恒常性維持機構の解明2014

    • 著者名/発表者名
      仁科隆史、大塚正人、中村衣里、多田昇弘、中野裕康
    • 学会等名
      第87回日本生化学会大会
    • 発表場所
      国立京都国際会館、京都府、京都市
    • 年月日
      2014-10-16
  • [学会発表] cFLIPによる生と死の運命決定機構2014

    • 著者名/発表者名
      中野 裕康
    • 学会等名
      第67回日本酸化ストレス学会
    • 発表場所
      同志社大学、京都府、京都市
    • 年月日
      2014-09-05
    • 招待講演
  • [学会発表] 皮膚の恒常性維持におけるcFLIPの役割2014

    • 著者名/発表者名
      中野 裕康
    • 学会等名
      第23回日本Cell Death学会
    • 発表場所
      東京医科歯科大学、東京都、文京区
    • 年月日
      2014-07-18
    • 招待講演
  • [図書] Current Topics in Microbiology and Immunology "Apoptosis"2015

    • 著者名/発表者名
      Nakano H, Piao X, Shindo R, Komazawa-Sakon S.
    • 総ページ数
      印刷中
    • 出版者
      Springer International Publishing AG
  • [備考] 東邦大学生化学講座ホームページ

    • URL

      http://tohobiochemi.jp

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公開日: 2016-06-01  

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