肝細胞、腸上皮細胞、表皮細胞特異的にcFLIPを欠損したマウスを樹立したところ、いずれのマウスも出生前後に細胞死が亢進した結果致死となった。以上よりcFLIPはこれらの組織の恒常性維持に必須の分子であることが明らかとなった。また肝細胞でcFLIPの発現の低下したマウスを用いてクッパー細胞と血中から浸潤してくる単球の肝炎後の炎症の収束における役割を検討した。クッパー細胞ではなく、末梢血から流入する単球を除去したマウスでは肝炎が劇症化し、著明に炎症性サイトカインの産生が亢進することが判明した。細胞死後の炎症の収束には末梢血から流入してくる単球が必須の役割を果たしていることが明らかとなった。
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