研究課題
淡水魚の病原細菌,Mycoplasma mobile(モービレ)とモービレとは全くメカニズムの異なるヒト病原菌,Mycoplasma pneumoniae(ニューモニエ)について研究を行い,以下の結果を得た.(1) モービレとニューモニエそれぞれの滑走装置について,電子線クライオトモグラフィー(ECT)を用いて三次元構造を詳細に明らかにした.モービレについてはATP加水分解に伴う滑走装置の構造変化,さらに単離したモーターがATP合成酵素と酷似した構造で,新奇構造により数珠つなぎになっていることを明らかにした.(2) モービレとニューモニエそれぞれのあしと思われるタンパク質が,足場であるシアル酸オリゴ糖を結合することを明らかにした.ニューモニエのあしタンパク質の構造を単粒子解析により詳細に明らかにした.ニューモニエの滑走に必須な3種類のタンパク質について,組換えタンパク質の発現,精製を行い詳細な構造解析に成功した.モービレにおいて装置内部と菌体表面をつなぐタンパク質を同定し,分子形状を明らかにした.(3) モービレのあしの挙動を,菌体と単離した滑走装置の動きを様々な条件で解析することで明らかにした.また単一構造のシアル酸オリゴ糖各種を用いることで,あしが認識する構造を明らかにした.(4) 遺伝子操作による蛍光ラベルを行うことで,モービレとニューモニエにおける,それぞれ7種類と15種類の滑走タンパク質の局在位置を決定した.
27年度が最終年度であるため、記入しない。
すべて 2016 2015 その他
すべて 国際共同研究 (4件) 雑誌論文 (8件) (うち国際共著 1件、 オープンアクセス 7件、 査読あり 6件、 謝辞記載あり 5件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件、 招待講演 6件) 図書 (1件) 備考 (5件)
Current Opinion in Microbiology
巻: 29 ページ: 15-21
10.1016/j.mib.2015.08.010
mBio
巻: 7 ページ: e00243-16
10.1128/mBio.00243-16
臨床と微生物
巻: 42 ページ: 465-468
Biologia 阪大理生物同窓会誌
巻: 12 ページ: 10-15
Journal of Bacteriology
巻: 197 ページ: 2952-7
10.1128/JB.00335-15
ACS Nano
巻: 9 ページ: 10896-908
10.1021/acsnano.5b03934
PLOS Pathogens
巻: 11 ページ: e1005299
10.1371/journal.ppat.1005299
巻: 198 ページ: 283-90
10.1128/JB.00499-15
http://www.sci.osaka-cu.ac.jp/~miyata/index.html
http://bunshi5.bio.nagoya-u.ac.jp/~mycmobile/index.php
https://www.facebook.com/motility.machinery
https://www.facebook.com/freeze.fracture
https://www.facebook.com/mycmobile