研究課題
これまでに、VLDL産生系に関わる宿主因子であるApoBやApoE等の肝臓特異的因子がHCVの粒子産生に関わっていることが示唆されてきた。粒子産生におけるアポリポ蛋白の役割を明らかにするために、ApoBおよびApoEのノックアウト細胞を樹立した。ダブルノックアウト細胞では、HCVの感染性粒子産生効率が顕著に抑制されており、ApoBおよびApoEがHCVの粒子産生において相補的な役割を持っていることが示唆された。さらにApoEのみならずApoAまたはApoCの発現によりダブルノックアウト細胞におけるHCV粒子の産生が回復したことから、ApoAやApoCも粒子産生において同様の役割を演じていることが示唆された。アポリポ蛋白質の2次構造解析から、HCVの粒子産生を可能にするアポリポ蛋白には共通した両親媒性のαヘリックスが存在し、このαヘリックスの発現によっても、HCV粒子の産生が回復することから、アポリポ蛋白の両親媒性のαヘリックスがHCVの粒子産生に関与することが示された。さらに、遺伝子型1および3とのキメラHCVを用いても同様の現象が確認されたことから、全遺伝子型で共通して、感染性粒子産生にアポリポ蛋白が関与している事が明らかになった。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (5件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件)
PLoS Pathogens
巻: 10 ページ: e1004534
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Journal of Virology
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http://www-yoshi.biken.osaka-u.ac.jp