本研究は、長期療養施設の安全管理およびケアサービスの質評価について、ストラクチャー、プロセス、アウトカムの側面から検証を行い、長期療養施設における安全確保と質向上を目指した科学的かつ合理的な医療・介護サービスを提案し、質改善システムを構築することを目的としている。 本年度は、これまでの分析結果を再検討し、わが国の長期療養施設における効果的なケアサービスの方策を提案し、これらの結果を各施設へフィードバックした。また、全国調査の結果で明らかになったベンチマークとの比較により自施設の課題を明らかにし、改善のための方策を導き出す等、適正かつ効率的なケアサービスの方策を個別に提案した。さらに、各施設において質改善への取り組みが図られるよう担当者との相談窓口を設置、研修会を企画・運営するなど支援体制を整え、各施設におけるケアサービスの質向上への取り組みを支援した。現在、各施設におけるケアサービスの質改善への取り組みの効果を指標の経年変化から評価している。
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