研究課題/領域番号 |
24390130
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
萩原 明人 九州大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (50291521)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | プログラム評価 / ストレス / 事業 / MAUT |
研究概要 |
本研究では、ホワイトカラー労働者を対象にした職域における複数のストレス対策事業の評価を行うことを目的としている。今年度までに、兵庫県尼崎市役所において行われた3種類のストレス対策事業を、Multi-attribute Utility Technology (MAUT)を用いて、多面的な視点から、定量的な評価を試みた。MAUTは事業の利害関係者である対象者(職員)、医療職者、および、管理者(市役所当局)の視点を踏まえ、ストレス対策事業の複数の目的を加味し事業の定量的な評価を行う。その結果、ストレスマネージメントに関するセミナーの開催、医療職者(保健師およびカウンセラー)の充実、休職者の復職支援という3種類の事業のうち、ストレスマネージメントに関するセミナーの開催が最も評価得点(100点満点で85点)が高かった。因みに、その他の事業は両方とも評価得点が70点前後であった。更に、この結果を検討するため、感度分析を行い、利害関係者(Stakholder)別に分析を行った。その結果、事業評価に関し、利害関係者の特性を反映した傾向が見られ、今回の評価結果の妥当性が示唆された。しかし、MAUTを用いたストレス対策事業の評価に関する感度分析を更に進め、評価結果の妥当性を検討するためには、異なる職域における他の事業場を対象にして、従業員のストレス対策事業を評価することが望ましい。そこで、今後は、福岡県や熊本県内の製造業の事業所を対象に、そこで行われた複数のストレス対策事業を取り上げ、MAUTを用いて事業評価を行う予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
参加事業所との調整に若干時間を要しているが、概ね予定通りに進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
MAUTを用いたストレス対策事業の評価結果の妥当性を十分に検討するため、異なる職域における複数の事業場を対象にして、従業員のストレス対策事業を評価する。具体的には、は、福岡県や熊本県内の製造業の事業所を対象に、そこで行われた複数のストレス対策事業を取り上げ、MAUTを用いて事業評価を行う予定である。
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