研究分担者 |
牧野 伸子 自治医科大学, 医学部, 講師 (10382946)
神田 健史 自治医科大学, 医学部, 助教 (10528673)
中村 剛史 自治医科大学, 医学部, 助教 (20554554)
山本 祐 自治医科大学, 医学部, 助教 (30642235)
梶井 英治 自治医科大学, 医学部, 教授 (40204391)
竹島 太郎 自治医科大学, 医学部, 助教 (50554565)
森田 喜紀 自治医科大学, 医学部, 助教 (60627644)
小松 憲一 自治医科大学, 医学部, 助教 (70364510)
古城 隆雄 自治医科大学, 医学部, 助教 (70518787)
藍原 雅一 自治医科大学, 医学部, 講師 (80360080)
上田 祐樹 自治医科大学, 医学部, 助教 (80649137)
見坂 恒明 自治医科大学, 医学部, 准教授 (90437492)
阿江 竜介 自治医科大学, 医学部, 助教 (70554567)
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研究実績の概要 |
地域医療臨床実習項目に対する必要性の認識の実習前後変化について、医学部5年生を対象に、外来診療、病棟診療、在宅医療、検査・手技、多職種連携、保健活動、地域社会活動、および講義に対する必要性の認識を分析した。その結果、在宅医療、多職種連携および保健活動の必要性の認識について、実習前は高くないが、実習後に高まることがわかった。地域医療臨床実習はこれら項目の理解を深めることに効果的と思われる。 医学生に対する地域医療臨床実習の各大学で導入されており、先進的に地域医療臨床実習に取り組んでいる大学でのプログラムの実施状況と課題を、4大学(9施設)で調査した。実習の実施形態は, 大きく2種類:大学から各受入施設に医学生を派遣し, 各施設の指導医が実習を実施するもの(分散型)、大学の担当講座の分室を実習施設内に設置して大学教員を派遣し実習を実施するもの(固定型)、に区分された。地域医療臨床実習では, 参加型実習の実践および職種業務の理解を深められること等が長所である。一方、課題としては, 1週間の実習期間では、参加型実習にて医学生から多職種カンファレンスなどで意見を出すには短いことが挙げられた。また、住民活動への関わりが実際には少なく, 限られた実習期間の中でどのように組み込むかは今後の課題と考えられた。 地域医療臨床実習の長期的な効果について、卒業後10−12年目の284医師を対象に、地域医療への認識等のVASを用いて質問紙調査を行った。回答率は69%であった。その結果、地域医療にやりやりがいを感じる(70.3±23.3)は、実習後より低かったが、有意な相関を示した(r=0.229)。実習前とは相関を認めなかった。一方、地域医療を担う自信がある(62.0±25.5)は実習後より高く、また実習後とも有意な相関を認めた(r=0.347)。これらから地域医療臨床実習の長期効果が示唆される。
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