研究課題
負のイメージ心理変化量を定量的に評価できるツールをさらに発展させた。最終年度となる本年度の成果は3つである。先ず,一つは,感情表現・評価ツールの開発である。人の身体動作が重要な心を表現することに着目し,頭,胴体,大腿,下腿を板状として各関節を持たせ,人のイメージ心理を表現できるツールである。各パーツの長さは人体と同じ比率を有し,例えばどれだけ落ち込んでいるかを各関節を曲げて身体動作として表現すると各角度から落ち込み度を数値化できるツールである。落ち込みだけではなく,楽しさなど様々な感情表現が可能である。本ツールと既存の5段階評価を比較した実験では,落ち込んだ理由やその時の気持ちを話してくれながら操作するため,単なる落ち込み度のレベルを評価するだけではなく心の内までを知ることができるコミュニケーション・ツールとしての効果が高いことが分かった。二つ目は,前年度開発した痛みのレベルを評価できるツールをデジタル・ツールとして展開したことである。痛みは感覚量であるが,痛みのレベルによって心に変化をもたらすため現場からの要求があり開発を進めたものである。実際に痛みがあるときにアナログ・ツールを操作することは困難である。そこで視触覚情報を用いたデジタル・ツールとして展開した。本ツールはiPadなどのタブレット端末上において,スワイプすることで,既存のVASでは痛みのレベルしか評価できないが,痛みのレベルとその周期まで評価できるようにした。三つ目は,負のイメージ心理変化量を定量的に評価するためには,「感性評価のためのデザイン」が必要であることを,日本看護科学学会(2014.11.30)と日本基礎心理学会(2014.12.7)の招待講演にて,看護学,心理学という他分野の研究者に伝えることができたことである。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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International Journal of Affective Engineering
巻: Vol.13, No1 ページ: 95-100
http://kansei-interaction.com/cld/