研究課題
Tauリン酸化と神経細胞死の関連に関する研究前年度までにPP2A阻害薬であるオカダ酸の処置によって培養大脳皮質ニューロンにTauのリン酸化が亢進し、更に神経細胞死が誘発されること、さらに、その神経細胞死はアセチルコリンエステラーゼ阻害薬であるドネペジルの処置によって抑制されることを見出した。本年度はTauのリン酸化と神経細胞死の関連を検討する目的で、まずグルタミン酸、Aβ誘発神経細胞死の過程においてTauのリン酸化が関与するか否かについて検討を行った。グルタミン酸処置においてはTauのリン酸化の顕著な亢進は観察されなかった。Aβ処置によっては、神経細胞死が誘発されず、またTauのリン酸化も検出されなかった。また、低酸素処置、低温処置によってTauのリン酸化が亢進することが報告されているので、これらの処置による培養大脳皮質ニューロンでのTauのリン酸化について検討を行った。低酸素処置においては、Tauのリン酸化はむしろ減少した。また、低温処置においては、Tauのリン酸化の上昇傾向が観察された。今後、低温処置によるTauのリン酸化上昇に対するドネペジルの作用を検討する予定である。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Biol Pharm Bull.
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10.1016/j.jphs.2015.09.003