研究課題/領域番号 |
24390146
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
中屋 隆明 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (80271633)
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研究分担者 |
開發 邦宏 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (70419464)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | ウイルス / ペプチド核酸 / インフルエンザウイルス / クロマトデバイス |
研究概要 |
本研究の目的は、マイクロ流体システムを用いて、臨床検体中のウイルス粒子を網羅的に濃縮・精製し、新規人工核酸プローブによるウイルスゲノムの高感度検出までを一体化した、30 分以内に診断可能な、「携帯型オンチップ検出装置」を開発し、臨床検体を用いた評価試験を行うことである。呼吸器病原ウイルスを標的とし、1ウイルス当たり数千コピーを検出限界とするオンチップデバイスを作製し、ベッドサイドおよび国内外の検査機関における実用化に向けた技術基盤を構築する。加えて、インフルエンザウイルス薬剤耐性株を特異的に検出するチップデバイスを開発する。 平成24年度はオンチップデバイスを用いてウイルス粒子を補足するための予備的な検討を行った。その結果、ウイルス粒子の数倍の濃縮に成功したが、さらに精度を上げていく必要があると考えている。ペプチド核酸(PNA)を用いてインフルエンザウイルス(ゲノム)の検出についても一定の成果を上げることができた。平成25年度はPNAをプローブとしてインフルエンザウイルス(H7亜型)の検出デバイスを作製し、各種H7ウイルスを用いて評価を行った。その結果、作製したPNAクロマトデバイスによるH7ウイルスの検出に成功した。しかしながらH1ウイルスにも偽陽性反応を示した。今後は、H7インフルエンザウイルス検出デバイスの改良(特異性の向上)に取り組む計画である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
ペプチド核酸のインフルエンザウイルス(ゲノム)検出デバイスの開発が順調に進展しているため。
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今後の研究の推進方策 |
昨年度(平成25年度)までに得られた成果をさらに発展させるとともに、インフルエンザウイルス(H7亜型)に対し、PNAをプローブとして検出するクロマトデバイス開発のさらなる改良を行う。
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