研究課題
基盤研究(B)
東日本大震災では透析患者の死亡率が上昇した可能性がある。本研究では、震災前後で年間換算死亡率を求めた。2011年3月11日から4月10日までの急性期死亡率は198.6(/1000人年)であり、それ以外の期間の死亡率(90~112(/1000人年))のほぼ2倍であった。3月11日に死亡した16名を除いた急性期の年間換算死亡率は137.1であった。沿岸地域の震災急性期死因では震災死亡が全体の22.9%を占めていた。循環器疾患死亡・感染症死亡割合が低かった。岩手県全体で観察された震災後急性期死亡率の高さには、震災死亡のみならず、内陸地域で増加した循環器疾患死亡が関与した可能性がある。
医歯薬学