本研究は、疫学エビデンスが著しく不足する感覚器障害をターゲットとしたcommunity-basedなコホート研究である。本研究費の最終年度にあたる本年度は、継続的にアウトカム情報を入手し、感覚器障害がNegative well-beingに及ぼす影響についての分析を継続実施した。 また、本コホートデータを用いて、ヘモグロビンA1cレベルが将来の難聴と関連することを、地域住民の追跡デザインにより、知る限り世界で初めて明らかにできた。本成果は、J Am Geriatr Soc誌に掲載された。 さらに、感覚器障害の危険因子と示唆された日光曝露の個人レベル評価が必要であり、その測定システムの開発が課題であった。これに対し、連携研究者の工学者と協同し、開発中の眼鏡型システムを用いて職種の違いによる曝露レベルの相違などを明らかにする研究を実施し、学会で発表するとともに成果を取りまとめ現在投稿準備中である。 本年度、合計で6回の学会発表と1本の論文発表を行った。
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