研究課題
ベースライン調査を完遂した2012人の内、5年次追跡調査と未受診者調査によって1999人(中央値4.5年、8686人年)中、99人に111件の新規骨折(内、主要骨粗鬆症性骨折22人)と138人の死亡を確認した。新規椎体骨折は855人の椎体計測の結果、34人、37椎体に発生した。評価できた1935人中、RoseのAngina questionnaireを用いたdefinite anginaが66例あり、脳血管疾患はQuestionnaire for verifying stroke-free statusに該当し、医師から脳梗塞と診断された者は112人であった。Baseline指標をFRAXに入力し、主要骨粗鬆症性骨折確率を計算した。主要骨粗鬆症性骨折をFRAXの予測確率で予測すると、ROC曲線下面積(AUC)は0.681となり、FRAXのoriginal cohortでの0.63より大きく、使用可能と考えられた。椎体骨折の新規発生リスクは腰椎骨密度1SD低下毎に2.2倍となり、AUCは0.688、年齢、BMIを加えた予測モデルのAUCは0.723となった。新規骨折の死亡への影響をCox比例ハザードモデルで検討したところ、骨折はfrailty indicesを調整してもなお死亡のリスクを2.23倍に上げた。新規主要骨粗鬆症性骨折を起こした者は起こさなかった者に比べてdefinite anginaとなるリスクが有意ではなかったものの2.9倍になった。脳血管疾患については骨折と有意な関連はなかった。以上より、地域在住高齢男性に生じる新規主要骨粗鬆症性骨折のリスク評価モデルとしてFRAXが、椎体骨折では腰椎骨密度を含むモデルが使用可能であること、また、新規骨折はfrailtyを調整後も死亡のリスクを有意に上げ、その一部は虚血性心疾患が関与していることが示唆された。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Osteoporos Int.
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10.1007/s00198-015-3092-3
10.1007/s00198-015-3032-2