研究課題/領域番号 |
24390171
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研究機関 | 兵庫医科大学 |
研究代表者 |
若林 一郎 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (70220829)
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研究分担者 |
丸茂 幹雄 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (40333950)
東山 綾 国立研究開発法人国立循環器病研究センター, 研究開発基盤センター, 室長 (20533003)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2016-03-31
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キーワード | 下肢末梢動脈疾患 / 動脈硬化 / 糖尿病 / 疫学 / 喫煙 |
研究実績の概要 |
今年度も継続して兵庫県篠山市における疫学調査を行い、平成27年度には720名が参加した。末梢動脈疾患の診断指標であるankle brachial systolic pressure index (ABI) が境界域の値または異常値 (0.99以下) を示した者の割合は、非喫煙者では4.8%、過去の喫煙者では1.8%、現在の喫煙者では3.8%で、各群間に有意差は認められなかった。一方、足運動負荷後ABIが境界域または異常域の者の割合は、非喫煙者では3.2%、過去の喫煙者では11.5%、現在の喫煙者では17.0%で、現在の喫煙者では非喫煙者に比べ有意に高かった。このように喫煙者の中での潜在的末梢動脈疾患患者が、足運動負荷後ABIの測定により検出される可能性が示唆された。末梢動脈疾患患者を対象にした分析の結果、血中尿酸値が安静時ABIおよび足運動負荷後ABIと有意な相関を示した。従って高尿酸血症は末梢動脈疾患患者の下肢虚血の増悪因子である可能性が示唆された。さらに、糖尿病患者を対象に安静時および足運動負荷後ABIを評価したが、これらの指標は動脈硬化度の指標であるcardio-ankle vascular index (CAVI) と有意な相関を示さず、年齢との相関もCAVIに比べ弱かった。したがって、ABIは糖尿病患者では下肢虚血を正確に反映せず、その原因として、糖尿病患者に合併する下肢動脈の石灰化が考えられた。一方、昨年度の研究で末梢動脈疾患の新たな予知因子として提唱したCMI (cardiometabolic index) について、生活習慣との関連性を検討した。喫煙量の増加とともにCMIは高値を示したが、飲酒量とCMIとの間にはU字型の関係が認められた。これらの結果は喫煙や飲酒と下肢末梢動脈疾患のリスクとの関係に関するこれまでの疫学研究の結果と一致する。
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現在までの達成度 (段落) |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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次年度使用額が生じた理由 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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次年度使用額の使用計画 |
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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