平成26年度は、免疫撹乱による死亡が予想されている熱中症モデルと大腿骨頭壊死モデルで研究を行った。熱中症モデルについては、脳スライスを用いた中枢神経系に及ぼす影響と初代心筋細胞培養における影響を見た。いずれも温度負荷は42℃とし、アルコールについては50mMとしてその影響を検討した。脳スライスにおいては熱負荷によってTRPV4、HSP27が上昇する一方、炎症性サイトカインの発現は低下した。大腿骨頭壊死モデルにおいてはアルコール性のモデルを世界で初めて確立し自然免疫機構の破綻が関わっていることを明らかにした。大腿骨頭壊死には自然免疫機構のシグナリングの中で特にIRF7が重要な役割を果たしていることを示した。
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