HCV関連肝発癌モデルであるコア遺伝子Tgマウスを、①肝特異的AID遺伝子KOマウス、及び②肝特異的activation-induced cytidine deaminase(AID)遺伝子強制発現マウスとかけあわせ検討した。HCV-Tg/AID-/-マウスでは、HCV-Tg/AID+/+と比較し肝発癌頻度には違いがなかった。HCV関連肝発癌においてAIDは直接的な役割を果たさないと考えられた。肝特異的AID遺伝子発現マウスとのダブル・TgであるHCV-Tg/AID+++/+++では90%のマウスに肝癌を生じ、炎症による遺伝子傷害がHCVタンパクと肝発癌において相乗作用を持つことが示された。
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