研究課題/領域番号 |
24390185
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
坂本 直哉 北海道大学, 大学院・医学研究科, 教授 (10334418)
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研究分担者 |
朝比奈 靖浩 東京医科歯科大学, 医歯学総合研究科, 寄附講座教員 (00422692)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 医療 / 感染症 / C型肝炎 |
研究概要 |
我々は、独自に構築したウイルス培養細胞モデル、および薬剤スクリーニング技術を応用し、ウイルス感染ライフサイクルのすべてのステップを標的とした新規クラス抗ウイルス療法を創出するために研究を遂行し、本年度は下記の結果を得た。(1)臨床薬剤・生理活性化合物、多様志向性合成化合物(DOS)ライブラリー4046化合物のスクリーニングを遂行し、細胞毒性を示さずにレプリコン増殖抑制効果を示す化合物を23個抽出した。このうち、HCV-JFH1細胞培養系においてHCV増殖抑制効果を示す化合物を4種同定した。これらはHCV-IRES翻訳活性には影響せず、HCV増殖を特異的に阻害している可能性が示唆された。同定された4種の化合物それぞれとIFNおよびプロテアーゼ阻害薬(BILN2061)との併用効果をレプリコン細胞を用いて解析した。IFNとの併用では化合物A(N'-(morpholine-4-carbonyloxy)-2-(naphthalen-1-yl)acetimidamide, MCNA)が相乗効果、B、Cとは相加効果、Dとは拮抗効果であった。IFNとの併用では化合物Aが相乗効果、B、Cとは相加効果、Dとは拮抗効果であった。BILN2061との併用では化合物Bが相乗効果、A、Cとは相加効果、Dとは拮抗効果であった。HCVキメラリポーターレプリコン系、および蛍光蛋白発現HCV培養系を用いたウイルス侵入、増殖、分泌のすべてのステップを標的とした阻害薬のスクリーニング・アッセイシステムは、HCV生活環のあらゆるステップに対する阻害剤探索や薬効評価への応用が期待される。本研究で同定された化合物の作用機構の解析・小動物モデルを用いた効果・安全性の検証を進めることによりHCVの新規治療法開発に結びつくものと考える。以上から抽出された化合物、得られた知見を統合し、HCV増殖の分子レベルでの理解を深め、新規クラス抗HCV薬の開発・実用化に必要な基盤情報の蓄積を行う。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究代表者の施設移動により、新規研究施設での研究環境整備に若干の時間を要したが、概要に記された結果を得ることができ、目的はおおむね達成された。
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今後の研究の推進方策 |
本研究で同定・抽出された化合物、得られた知見を統合し、HCV増殖の分子レベルでの理解を深め、新規クラス抗HCV薬の開発・実用化に必要な基盤情報の蓄積を行う。
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次年度の研究費の使用計画 |
平成24年度未使用額の発生理由:平成24年3月に研究代表者が当該施設に移動したことに伴い、平成24年度において新たな研究環境の整備、研究設備備品の調達に時間を要した。このため当該年度の試薬、消耗品を使用した研究計画に遅れを生じた。上記未使用額には、平成25年度研究計画の遂行のための試薬、消耗品購入、外注検査費用に使用する予定である。
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