我々は、独自に構築したウイルス培養細胞モデルを用いて薬剤スクリーニング技術を遂行し、(1) GPx8がHCV・NS3-4Aプロテアーゼにより切断される宿主因子であるという事をSILAC法による網羅的プロテオーム解析により同定した。(2) HCV感染培養系を用いて、L-carnitine投与によるHCVの複製、粒子形成への影響を詳細に解析し、L-carnitineがHCVの細胞内増殖を抑制せず、粒子径性、分泌を抑制することを示した。本研究で同定された化合物の作用機構の解析・小動物モデルを用いた効果・安全性の検証を進めることによりHCVの新規治療法開発に結びつくものと考える。
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