研究課題
2014年度は透析患者における脂肪酸結合蛋白FABPに関して検討した。FABP3は心筋細胞や骨格筋細部、FABL4は脂肪細胞やマクロファージ、FABP5は皮膚上皮細胞に豊富に発現する蛋白である。FABP3, FABP4, FABP5のいずれもが細胞内の脂肪酸輸送に関わる蛋白であるが、最近、FABP4とFABP5は循環血液中にも存在し、メタボリック症候群患者で血中濃度が高値であることが報告された。私たちはFABP4は急性心筋梗塞の超急性期でトロポニンの濃度が上昇する前に血中濃度が増加することを見いだした。さらに、stage 3,stage 4および維持透析患者ではFABP4は異常高値となることを見いだした。一方、FABP5は健常者と有意差がないことを見いだした。また、培養細胞細胞を用いて検討した結果、FABP4はカテコラミン刺激によって細胞から放出されることを見いだした。したがって、CKD患者でFABP4が高値である原因として、腎機能低下による血液中への蓄積の他、全身交感神経あるいは腎交感神経が活性化していることを反映している可能性がある。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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