拡張不全の予後を改善する治療方法はない。我々はメダカ変異体スクリーニングから、心臓拡張機能異常を示す突然変異体を樹立した。ポジショナルクローニング法により、メダカ変異体はTitin遺伝子(TTN)に点変異があることを発見した。変異部位はMuscle Ring Finger (MURF) 結合部位であった。メダカ変異体ではTTNとMURF結合増強により、柔軟なTTN isoformのユビキチン化による分解で、固いTTN isoformへの変化が観察された。メダカ拡張不全変異体と拡張不全を示す家族性心筋症のを用いて、TTNとMURF結合・解離による拡張不全発症の機序解明を行った。
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