研究課題/領域番号 |
24390233
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
山下 静也 大阪大学, 医学系研究科, 寄付講座教授 (60243242)
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研究分担者 |
増田 大作 大阪大学, 医学系研究科, 特任研究員 (20568753)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | プログラニュリン / 動脈硬化 / HDL / 炎症 / マクロファージ / 急性冠症候群 |
研究概要 |
我々は、PGRN-KOマウスとApoE-KOマウスを掛け合わせたdouble KO(DKO)マウスを作製し、動脈硬化についての検討を行った。En face解析、大動脈基部におけるOil Red 0染色でいずれもDKOマウスがApoE KOマウスと比較して著明な動脈硬化を示した。興味深いことにDKOマウスでは対照群と比較して血中総コレステロール濃度は有意に低値であったが、大動脈におけるTNF-αやICAM-1、VCAM-1のmRNA発現の有意な増加やeNOSやphospho-eNOSの蛋白発現亢進を認めた。さらにHUVECを用いたvitroの系においても、TNF-α刺激により増加した接着因子の発現をPGRNがdose-dependentに抑制することも見出した。さらにPGRN欠損マクロファージでは対照群マクロファージと比較して酸化LDLの取り込みが有意に亢進しており、これに符号するようにDKOマクロファージでは酸化LDL取り込みに関与するCD36やscavengerreceptorclassAの発現が亢進していることも見出した。さらに、HDL構成蛋白に与える影響についても検討したところ、アポ蛋白A1は量群間で有意な差は認めなかったが、PGRN欠損HDLでは、HDLの抗酸化能を担うplatelet-activating factor acetylhydrolase(PAF-AH)の低下、炎症性蛋白の一つであるseru mamyloid Aの増加を認めた。このようにPGRN欠損は炎症亢進、マクロファージの易泡沫化、HDL機能異常などにより動脈硬化促進されるものと考えられた。 また、急性冠症候群(ACS)における血栓吸引血などのculprit lesion近くでは末梢血と比較してPGRN濃度は低値であり、局所でproteaseなどでPGRNが分解されていることが予想され、プラークの不安定性に関与している可能性が考えられた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
H24年度に予定していた研究は、おおむね施行しているものと思われる。
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今後の研究の推進方策 |
H24年度で得られた表現型についてのメカニズムの検討やPGRN欠損患者のスクリーニングを行い、その表現型の検討を行う。
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