研究課題
基盤研究(B)
(1)心筋、骨格筋におけるエピゲノム制御因子を、すでに確立した動物組織・培養細胞由来サンプルからの免疫沈降法(担体としてSGビーズを用いる)、質量分析法によって網羅的に同定した。(2)マイクロアレイとin silico解析、ChIP-on-ChIP法を用いて心筋、骨格筋におけるGR標的遺伝子を網羅的に同定した。遺伝子同定後、その発現制御機構、機能、生理的意義、に関して、従来構築した実験システムによって究明した。(3)骨格筋量制御におけるGC-GRとmTORのクロストークの意義と筋萎縮治療標的としての妥当性を明らかにし、proof of principleを得る目的で、mTOR活性化療法のGC筋萎縮患者に対する有効性を橋渡し研究で検証した(継続中)。(4)骨格筋におけるmTORによるGR機能抑制機構を解明するため、すでに申請者らが開発・実用化したSGビーズ、質量分析法を用いて、GR-mTOR複合体の構成成分を明らかにした。(5)mGRKOマウスで糖脂質代謝に様々な変化が生じ、とくに脂肪組織が激減していることを明らかにした。血中インスリン・コルチコステロンに両群で差はないことから、未知の骨格筋由来因子による作用を想定してその同定に着手した。
2: おおむね順調に進展している
申請者らの仮説のProof of principleが確立されたことから、当初計画したアプローチの妥当性が担保された。その一方で、研究計画に含まれる実験量は膨大であり、今後、さらなる研究費の確保と人員の増員が望まれる。
本研究課題の成果はまず骨格筋萎縮の臨床に貢献することが予想される。それを突破口に、グルココルチコイドの新しい作用の臨床医学的意義究明と臨床医学への貢献を加速化させる。
臨床試験にエントリーした患者数が予測を下回ったため消耗品の経費支出が当初の予算額よりも少なくなった。残額は平成25年度に同じ費目にて支出予定である。
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すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件) 学会発表 (3件) 備考 (2件)
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