研究課題/領域番号 |
24390247
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 自治医科大学 |
研究代表者 |
小澤 敬也 自治医科大学, 医学部, 教授 (30137707)
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研究分担者 |
大嶺 謙 自治医科大学, 医学部, 講師 (90316521)
塚原 智典 自治医科大学, 医学部, 助教 (10362120)
内堀 亮介 自治医科大学, 医学部, 助教 (20458285)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 遺伝子治療 / 血液腫瘍学 / 免疫療法 / 細胞療法 |
研究概要 |
本研究は、再発・難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫を対象に、CD19抗原を認識するキメラ抗原受容体(CAR)発現Tリンパ球を用いる養子免疫遺伝子療法を開発することを目的とした。本年度の基礎研究成果としては、1)CAR発現Tリンパ球の抗腫瘍効果増強のため、CDI9特異的CARとIL-21を共発現するレトロウイルスベクターを作製した。そのレトロウイルスベクターを用いて活1生化末梢血Tリンパ球に遺伝子導入を行い、CD19特異的CAR(±IL-21)発現Tリンパ球を樹立した。CDI9発現細胞(フィーダー細胞)と2~3週間の共培養後、両者の増殖効率(約100倍)やCARの発現効率(約70%)は、ほぼ同等であった。IL-21共発現型Tリンパ球の培養上清中には、有意なIL-21産生を認めた。また、CAR単独に比べて、IL-21共発現型Tリンパ球では、IL-21で誘導されるSTAT3のリン酸化が亢進していた。2)両遺伝子改変T細胞とも、CD19陽性ヒトBリンパ腫細胞株を効率良く試験管内で殺傷した。両者の殺細胞活性の効率に差は認められなかった。3)担癌免疫不全マウスに、各遺伝子改変T細胞を投与したところ、腫瘍増殖抑制効果が生体イメージングで認められた。これまでのところ、CAR単独とIL-21共発現型Tリンパ球の治療効果に有意な差は認められていない。 再発・難治性B細胞性非ホジキンリンパ腫に対する養子免疫遺伝子療法の臨床研究に向けては、臨床研究実施計画書(CD19抗原特異的キメラ抗原受容体発現Tリンパ球を用いた難治性B細胞性悪性リンパ腫に対する遺伝子治療臨床研究)を作成し、自治医科大学附属病院遺伝子治療臨床研究審査委員会へ提出した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
CAR発現Tリンパ球の抗腫瘍効果の機能評価は、概ね計画通り進んでいるが、IL-21共発現型Tリンパ球の抗腫瘍効果増強は認められていない。遺伝子治療臨床研究に向けては、臨床研究実施計画書を作成し、施設内審査委員会に提出できた。
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今後の研究の推進方策 |
IL-21共発現によるCAR発現Tリンパ球の抗腫瘍効果増強効果について、マウスを用いた治療実験を継続して評価する。また、安全対策として、抗腫瘍性サイトカインを腫瘍局所で発現させることを可能にするスイッチ・システムの開発を行う。臨床研究の実施に向けては、申請書を厚労省に提出し、審査を受ける。
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次年度の研究費の使用計画 |
各年度の配分額と研究内容を考慮し、平成24年度分の一部を平成25年度以降にまわすようにした。研究費は、Tリンパ球の培養に必要な経費や実験用動物関連の物品費、関連学会出席のための旅費などに使用する予定である。
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