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2014 年度 実績報告書

自己抗体産生を抑制するEgr2発現制御性T細胞のマウス,ヒト双方向性の解析

研究課題

研究課題/領域番号 24390252
研究機関東京大学

研究代表者

藤尾 圭志  東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70401114)

研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード自己免疫疾患 / 制御性T細胞 / TGF-beta
研究実績の概要

申請者らはこれまでに新規制御性T細胞集団、LAG3+Tregを同定した(Okamura,T et al., Proc Natl Acad Sci USA, 106:13974,2009)。LAG3+Tregは従来知られていたCD4陽性CD25陽性FoxP3陽性の制御性T細胞(FoxP3+Treg)と同様に抑制活性を持つが、FoxP3遺伝子を発現せず、転写因子Egr2依存性にIL-10を高産生する。
本研究により、LAG3+Tregに抗体産生を強力に抑制する活性があり、SLEモデルマウスMRL/lprに、Fas遺伝子の変異の無いMRL/+マウス由来のLAG3+Tregを少数移入すると、自己抗体産生、腎炎などの病態が著明に改善されることが判明した。対照的に、FoxP3+Tregを移入しても病態は改善しなかった。さらにB6マウス由来のLAG3+Tregは、マウスを能動免疫した後の胚中心B細胞の分化と阻害抗体産生を抑制することを明らかとした。そして申請者らは、TGF-betaファミリー分子の一つであるTGF-beta3がLAG3+Tregの抑制機能を担っていることを突き止めた(Okamura,T et al., Nat Commun. 2015;6:6329.)。TGF-beta3は刺激B細胞のSTAT6, Syk, NF-kBのリン酸化を抑制し、PD-1と共同してB細胞機能を抑制した。サイトカインではIL-27がEgr2とSTAT3依存性にTGF-beta3を誘導した。ヒト末梢血のCD4陽性CD25陰性LAG3陽性の細胞集団は、培養後にEgr2, IL-10, TGF-beta3を高発現し、試験管内の抗体産生を抑制する活性を持つ。この細胞集団はSLE患者では減少していることから、自己免疫疾患の病態との関連が推測された。今後LAG3+TregとTGF-beta3の機能解析により、自己免疫疾患の新規治療につながることが期待される。

現在までの達成度 (段落)

26年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

26年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

26年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

26年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (8件)

すべて 2015 2014 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (3件) (うち招待講演 1件) 備考 (1件) 産業財産権 (1件)

  • [雑誌論文] TGF-β3-expressing CD4+CD25(-)LAG3+ regulatory T cells control humoral immune responses.2015

    • 著者名/発表者名
      Okamura T, Sumitomo S, Morita K, Iwasaki Y, Inoue M, Nakachi S, Komai T, Shoda H, Miyazaki J, Fujio K, Yamamoto K
    • 雑誌名

      Nat Commun.

      巻: 6 ページ: 6329

    • DOI

      10.1038/ncomms7329.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Regulatory T cells in systemic lupus erythematosus.2015

    • 著者名/発表者名
      Okamura T, Morita K, Fujio K, Yamamoto K
    • 雑誌名

      Nihon Rinsho Meneki Gakkai Kaishi.

      巻: 38 ページ: 69-77

    • DOI

      10.2177/jsci.38.69.

  • [雑誌論文] Interleukin-27 in T cell immunity.2015

    • 著者名/発表者名
      Iwasaki Y, Fujio K, Okamura T, Yamamoto K.
    • 雑誌名

      Int J Mol Sci.

      巻: 16 ページ: 2851-63

    • DOI

      10.3390/ijms16022851.

    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] TGF-beta3-expressing CD4+CD25-LAG3+ regulatory T cells control humoral immune responses.2014

    • 著者名/発表者名
      Keishi Fujio.
    • 学会等名
      第43回日本免疫学会学術総会 国際シンポジウム
    • 発表場所
      京都国際会議場
    • 年月日
      2014-12-10 – 2014-12-12
  • [学会発表] TGF-beta3産生によるCD4陽性CD25陰性LAG3陽性制御性T細胞のB細胞機能抑制2014

    • 著者名/発表者名
      藤尾圭志
    • 学会等名
      第79回日本インターフェロンサイトカイン学会
    • 発表場所
      北海道大学
    • 年月日
      2014-06-19 – 2014-06-20
    • 招待講演
  • [学会発表] CD4+CD25-LAG3+ regulatory T cells and systemic autoimmunity.2014

    • 著者名/発表者名
      Keishi Fujio, Tomohisa Okamura, Kaoru Morita, Mariko Inoue, Yukiko Iwasaki, Shuji Sumitomo, Shinichiro Nakachi, Kazuhiko, Yamamoto.
    • 学会等名
      第58回日本リウマチ学会(東京)国際リウマチシンポジウム
    • 発表場所
      新高輪プリンスホテル
    • 年月日
      2014-04-24 – 2014-04-26
  • [備考] 東京大学医学部アレルギー・リウマチ内科 第18研究室

    • URL

      http://plaza.umin.ac.jp/areriu18/

  • [産業財産権] B細胞活性化の抑制剤及び自己免疫疾患の治療剤2014

    • 発明者名
      藤尾圭志、岡村僚久、山本一彦、森田薫、駒井俊彦
    • 権利者名
      藤尾圭志、岡村僚久、山本一彦、森田薫、駒井俊彦
    • 産業財産権種類
      特許
    • 産業財産権番号
      C1-X1410
    • 出願年月日
      2014-11-28

URL: 

公開日: 2016-06-01  

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