• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 課題ページに戻る

2015 年度 実績報告書

エピゲノム機構の異常が関与する遺伝性発達障害の発症病態の解明

研究課題

研究課題/領域番号 24390270
研究機関独立行政法人国立精神・神経医療研究センター

研究代表者

伊藤 雅之  国立研究開発法人国立精神・神経医療研究センター, 神経研究所疾病研究第二部, 室長 (50243407)

研究分担者 高橋 悟  旭川医科大学, 医学部, 講師 (10431404)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2016-03-31
キーワードエピゲノム / 発達障害 / レット症候群 / MeCP2 / IGFBP3
研究実績の概要

遺伝性発達障害には、Rett症候群(RTT)、Angelman症候群(AS)、Prader-Willi症候群(PWS)などのエピゲノム機構の異常が関与する疾患が少なくない。しかし、その複雑な分子機構と多彩な症状のため、これら疾患の病態解明が十分ではない。精神活動は脳内において、このエピゲノム機構が重要な役割を演じている。一方、この機構の障害により発達障害が引き起こされる。DNAメチル化による転写抑制機構を司るMECP2の遺伝子変異は、RTTとASの二つの異なる疾患をもたらす。また、MECP2と15番染色体のインプリンティング領域には高い関連性が報告され、RTTとAS、PWSに共通の病態があることが窺える。本研究では、(1)RTTの原因遺伝子であるMeCP2の遺伝子変異による脳発達障害の発症の分子機序の解明と軽症化分子の同定、(2)Mecp2発現コントロールマウスを作成し、多角的に解析し回復治療の臨界期の解明を行った。
結果として、(1)軽症化マウスと変異MBDの分子生物学的解析の結果、MeCP2のMBD内の変異による転写抑制機能の変化と軽症化に関与する分子の同定を複数得た。また、Mecp2欠損マウス個体のHDAC阻害剤による遺伝子発現変化を明らかにした。(2)MeCP2遺伝子の発現とRTT発症ならびに回復治療の臨界期に関する研究では、ROSA26法によるMecp2発現コントロールマウスを作成し、その表現型、発症・治療の臨界期の解析を行い、生後2-3週での遺伝子回復が治療的効果をもたらすことを明らかにした。これらの成果はRTTの治療応用の基盤のみならず、エピゲノム機構の異常を病因とするASやPWSへの発生病態理解と治療法開発への礎となることが期待される。

現在までの達成度 (段落)

27年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額が生じた理由

27年度が最終年度であるため、記入しない。

次年度使用額の使用計画

27年度が最終年度であるため、記入しない。

  • 研究成果

    (5件)

すべて 2015

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件、 招待講演 1件) 図書 (2件)

  • [雑誌論文] miR-199a Links MeCP2 with mTOR Signaling and Its Dysregulation Leads to Rett Syndrome Phenotypes.2015

    • 著者名/発表者名
      Tsujimura K, Irie K, Nakashima H, Egashira Y, Fukao Y, Fujiwara M, Itoh M, Uesaka M, Imamura T, Nakahata Y, Yamashita Y, Abe T, Takamori S, Nakashima K.
    • 雑誌名

      Cell Reports

      巻: 12 ページ: 1887-1901

    • DOI

      doi.org/10.1016/j.celrep.2015.08.028

    • 査読あり
  • [学会発表] Study of Rett syndrome epidemiology and database in Japan.2015

    • 著者名/発表者名
      Itoh M, Nabatame S, Tachimori T, Matsuishi T.
    • 学会等名
      The 4th European Rett syndrome Conference
    • 発表場所
      BarceloAran Mantegna Hotel, Rome, Italy
    • 年月日
      2015-10-30 – 2015-11-01
    • 国際学会
  • [学会発表] レット症候群研究班のこれまでの活動と今後の展望.2015

    • 著者名/発表者名
      伊藤雅之
    • 学会等名
      レット症候群シンポジウム2015.
    • 発表場所
      一橋講堂. 東京
    • 年月日
      2015-04-19 – 2015-04-19
    • 招待講演
  • [図書] レット症候群 診療ガイドブック2015

    • 著者名/発表者名
      青天目信、伊藤雅之
    • 総ページ数
      254
    • 出版者
      大阪大学出版会
  • [図書] 病理解剖検査. 小児神経科診断・治療マニアル(改訂第3版).2015

    • 著者名/発表者名
      伊藤雅之
    • 総ページ数
      5
    • 出版者
      診断と治療社

URL: 

公開日: 2017-01-06  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi