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2013 年度 実績報告書

重症薬疹の発症病態解明に対する包括的検討

研究課題

研究課題/領域番号 24390275
研究機関北海道大学

研究代表者

阿部 理一郎  北海道大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (60344511)

研究分担者 藤田 靖幸  北海道大学, 大学病院, 助教 (80374437)
研究期間 (年度) 2012-04-01 – 2015-03-31
キーワード薬疹
研究概要

重症薬疹(中毒性表皮壊死症:TEN、Stevens-Johnson症候群:SJS)は時に致死的疾患であり、高率に眼障害などの重篤な後遺症を残す。重症薬疹の発症機序についてはいまだ不明なことが多い。特に重症薬疹のモデル動物がなく、研究のほとんどが患者サンプルを用いてしか行えず、病態解明が進んでいない。最近我々は重症薬疹患者末梢血を免疫不全マウスに静注することによって重症薬疹モデルマウスの作成に成功した(未発表データ)。
一方、重症薬疹発症における重要な現象の表皮細胞死の発生メカニズムについて、これまでアポトーシスによる細胞死であると考えられてきた。しかし最近我々は本症発症における表皮細胞死はアポトーシス以外のメカニズムによって生じることを明らかにした(未発表データ)。
本研究課題において、重症薬疹モデルマウスおよび患者サンプルを用いて病態発症のメカニズムを解明し、新規の早期診断および治療法の開発に結びつけることを目的とする。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

1: 当初の計画以上に進展している

理由

当初目的の重症薬疹における表皮細胞死の機序を解明した。
この知見をもとに、疾患特異的細胞死阻害剤を探索している。

今後の研究の推進方策

当初目的の重症薬疹における表皮細胞死の機序を解明し、annexin A1/ formyl peptide receptor1によるシグナルが重要であることを見出した。
この知見をもとに、疾患特異的細胞死阻害剤とし、formyl peptide receptor1に対するantagonistを化合物ライブラリーから探索する。

次年度の研究費の使用計画

当初計画していた、重症薬疹表皮細胞死機序解明において、予定よりも速やかに同定することができた。
本研究を発展させ、細胞死機序をターゲットにした治療薬開発のため、化合物スクリーニングを行う。

  • 研究成果

    (2件)

すべて 2013

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] Disturbed balance in three subpopulations of CD4(+)Foxp3(+) regulatory T cells in Stevens-Johnson syndrome and toxic epidermal necrolysis patients.2013

    • 著者名/発表者名
      Yoshioka N, Suto A, Abe R, Saito N, Murata J, Hayashi-Ujiie I, Hoshina D, Fujita Y, Shimizu H.
    • 雑誌名

      Clin Immunol

      巻: 148 ページ: 89-91

    • DOI

      10.1016/j.clim.2013.04.002

    • 査読あり
  • [雑誌論文] Stevens-Johnson syndrome/toxic epidermal necrolysis mouse model generated by using PBMCs and the skin of patients.2013

    • 著者名/発表者名
      Saito N, Yoshioka N, Abe R, Qiao H, Fujita Y, Hoshina D, Suto A, Kase S, Kitaichi N, Ozaki M, Shimizu H.
    • 雑誌名

      J Allergy Clin Immunol.

      巻: 13 ページ: 434-441

    • DOI

      10.1016/j.jaci.2012.09.014.

    • 査読あり

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公開日: 2015-05-28  

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