研究概要 |
アルツハイマー病(AI)),レビー小体型認知症(DLB)の病態の経時的変化をとらえるために,これら疾患を有する患者のベースラインのデータを集積しつつあり,現在までに予定数の75%に達した-並行して健常高齢者ボランティアを募集しながら健常対照データの収集を行っている.これらのデータを管理するために,臨床データに3次元高解像度MRIをリンクさせたデータベースシステムを構築した、また本研究の調査項目となるAddenbrooke's Cognitive Examination-Revised(ACE-R)日本語版についてはすでに標準化を完了し,現在ADとDLBの2疾患の間で横断的な比較研究を行いつつある.視覚性注意検査,形態視検査,幻視誘発テスト(Pareidolia test)については評価ツールを開発し,それぞれの妥当性の検討,疾患特異性の検討などを終了し,その成果の一部は論文として発表した.現在の評価法としてのPareidolia testの標準化の作業,および画像を用いた神経基盤の研究を行い,論文化を進めている.3次元高解像度MRIおよびPETの解析システムを構築し,AD,DLBおよび関連した疾患を対象にして予備的解析を行い,その成果の一部は論文にまとめた.脳脊髄液中のβアミロイド(Aβ).タウ蛋白,αシヌクレインの計測に関して,京都府立医科大学の研究室との共同研究体制を構築し,現在資料を集積しているところである.
|