研究課題/領域番号 |
24390278
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
森 悦朗 東北大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (30368477)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 認知症 / 神経イメージング |
研究概要 |
アルツハイマー病(AD),レビー小体型認知症(DLB)の病態の経時的変化をとらえるために,これら疾患を有する患者のBaselineデータの集積はほぼ完了した,今後は縦断データを順次集積していく.並行して健常高齢者ボランティアを募集しながら健常対照データの収集を行った.臨床データに3次元高解像度MRIをリンクさせたデータベースシステムを構築した.また幻視誘発テスト(Pareidolia test)については新たにノイズ版課題を開発し,風景版とノイズ版それぞれのADとの鑑別能,幻視や視覚認知機能などとの関係,コリンエステラーゼ阻害薬に対する影響などの特性を明らかにし,論文として発表した.現在は風景版とノイズ版の両者の特性を活かすべく両者を組み合わせた臨床応用のためのテストバッテリーを開発し,その標準化の作業を進めているが,その作業を今年度中に完了し,論文化する予定である.またPareidoria発現に関与する神経基盤をFDG PETおよび血流SEPECTを用いた研究を進めている.3次元3次元MRI,diffusion-weighted MRIおよびPETの解析システムを構築し,視床梗塞を対象にして記憶や言語機能に関連した神経ネットワークの解析を行い,その成果の一部は論文として発表した.脳脊髄液中のβアミロイド,タウ蛋白,αシヌクレインの計測に関して,京都府立医科大学の研究室との共同研究体制を構築し,現在資料を集積しているところである.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
東北大学サイクロトロンセンターのPET装置が運転停止していた期間があり,PET関連の研究進行が遅れている.
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今後の研究の推進方策 |
東北大学サイクロトロンセンターのPET装置の改修は秋頃に完了する予定であるが,それ以後にPET研究ができるように調整している.DLB患者,AD患者,健常者でのベースラインのデータを収集するとともに追跡データも順次収集していく
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次年度の研究費の使用計画 |
東北大学サイクロトロンセンターのPET装置の改修が完了していないことや,DLB患者,AD患者,健常者でのベースラインのデータを収集するとともに追跡データを収集中のため未使用額が生じた. 次年度使用額は,PET研究の延期やDLB患者,AD患者,健常者のデータ収集中のため生じた物であるため,次年度以降に実施するPET研究やデータ収集に必要な経費として,平成26年度請求額とあわせて使用する予定である.
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