研究課題
ADおよびDLB患者のフォローアップデータの取得を行い,縦断データの解析の準備を行っている.幻視誘発テスト(パレイドリアテスト)の標準化を行い,信頼性は良好で,アルツハイマー病とレビー小体型認知症の鑑別に関して,感度,特異度とも十であることを示すことを明らかにし.論文として発表した.またパレイドリアテストはホームページで公開しているが,之までに国内外から20件異常の使用登録,ダウンロードがなされている.レビー小体病のバイオマーカーとしてのMIBG心筋シンチの解析法の改良を行い,CT-SPECTを利用した自動化された手法を開発し,従来法に比べると良好な信頼性と妥当性が得られることを確認し,論文として発表した.さらにMIBG心筋シンチをバイオマーカーとして用いてを正常圧水頭症に合併するレビー小体病の診断についての研究をまとめ,レビー小体病を合併する場合の臨床特徴を明らかにし,論文として発表した.PD患者の嗅覚障害対する無自覚と認知機能障害の関係を検討し,嗅覚障害の無自覚は認知障害と関連することを明らかにした.血管性認知障害に関連しては,脳梗塞における発話失行の病巣のMRIを用いて解析し,発話失行には左中心前回蕪の病巣が関連していることを明らかにし,その結果を論文として公表した.この結果は前頭側頭葉変性症あるいは進行性核上性麻痺,大脳皮質基底核編斉唱による進行性非流暢性失語,とりわけ原発性進行性発話失行の病態解析に重要な示唆を与えるものであり,今後これらの病態において病巣解析への応用が期待できる.
2: おおむね順調に進展している
ベースラインデータは順調に収集してあるが,縦断データの収集はやや遅れてはいる.診断ツールとしてのパレイドリアテストの開発,MIBG心筋シンチ解析法改良は順調し成果を出している.健常者を対照にした薬理学的fMRI研究はデータ解析を終え,論文を作成中である.MRI-VBM解析,ドパミントランスポータSPECTのデータは未だ解析に着手していない.
縦断データの解析を行い,結果を論文として公表する.MRI-VBM解析,ドパミントランスポータSPECTのデータは解析し,結果を論文として公表する.健常者を対照にした薬理学的fMRI研究の結果を論文として公表する
症例集積が遅れているため、未使用金が発生した.
脳脊髄液中βアミロイド測定を予定しているので、その測定費用として平成28年度請求額と合わせて使用する予定である.
当教室で作成した神経心理検査、研究プロトコールなどのリソースのダウンロード
すべて 2016 2015 その他
すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件、 オープンアクセス 1件、 謝辞記載あり 2件) 学会発表 (1件) (うち国際学会 1件) 備考 (1件)
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http://www.bncn.med.tohoku.ac.jp/resources/index.html