研究課題
アルツハイマー病,レビー小体型認知症などの臨床データベースの登録を引き続き行ってきた.パレドリアテストを臨床使用用に簡略版を作成し,その標準化研究を完了し,英文論文として発表した.臨床用パレドリアテストは十分なアルツハイマー病とレビー小体型認知症の鑑別能を有し,幻視の代用マーカーとしても使用可能で,信頼性も高いことが示された.パレドリアテストはWEB上で公開し,これまで100件以上のダウンロードがある.国内他施設との共同研究でパレドリアテストがレム睡眠行動異常症における認知障害出現を予測することも示した.第3版のDLBの診療ガイドラインにも取り上げられ,さらに欧米のいくつかの臨床研究で用いられている.DLBの認知障害の前駆状態モデルとしてのパーキンソン病の認知障害の発現に関して縦断研究で検討してきた.3年にわたる認知障害発現と局所ブドウ糖代謝の変化との関係を検討し,頭頂後頭葉の代謝低下が認知障害発現の予測因子であることを明らかにした.この所見はレビー小体型認知症における局所ブドウ糖代謝低下の部位と一致している.一方,特発性正常圧水頭症のMRI研究で,高位円蓋部の狭小化が最も脳脊髄液シャント術後の改善を予測することを示した.また側脳室とシルビウス裂間の放線冠の白質異常がシャント術による症候の改善と関連して変化することを明らかにした.
28年度が最終年度であるため、記入しない。
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