研究課題/領域番号 |
24390283
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
武田 雅俊 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (00179649)
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研究分担者 |
田中 稔久 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (10294068)
工藤 喬 大阪大学, 保健センター, 教授 (10273632)
森原 剛史 大阪大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (90403196)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | タウ蛋白 / XIAP / アポトーシス |
研究概要 |
前頭側頭型認知症(FTD)には様々な神経細胞内蓄積蛋白が存在するが、タウ蛋白やTDP—43といったものは蛋白修飾としてリン酸化とユビキチン化を受けている。また、家族性FTDの原因遺伝子として、VCP、Optineurin、UBIQLN2といったものが知られており、これらはユビキチン化蛋白と結合する、運搬するあるいはユビキチン疑似体であるといった特徴を有し、ユビキチン化蛋白の分解過程に関与している。総じて、FTDにおける神経変性過程には、リン酸化およびユビキチン化される蛋白そのもの、ユビキチン化された蛋白との結合・制御に関わる蛋白が病態に深く関わっていると言える。そこで、タウ蛋白のリン酸化とユビキチン化の相互関係を検討することにした。タウ蛋白はリン酸化を受けるとHSP70/CHIP複合体と結合し、ユビキチン化を受けることが報告されている。タウ蛋白の別のユビキチン化過程として、ユビキチンリガーゼXIAPによる作用を見い出してきたが、タウ蛋白のリン酸化によってどのような影響を受けるかは明らかではなかった。そこで、このリン酸化による影響を検討した。タウ蛋白をPKA、GSK-3 などであらかじめリン酸化しておき、ユビキチン化酵素E1、E2 (UbcH5c)、E3(XIAP)、と共にATP存在下でインキュベートをおこない、ユビキチン化レベルの評価をおこなった。今回の結果としては、HSP70/CHIP複合体の場合とは異なって、タウ蛋白はリン酸化による有意な影響が認められなかった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
タウに関しての検討に集中していたため、PRGNに関する検討が遅れている。次年度はPRGNを中心に進めたい。
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今後の研究の推進方策 |
コンストラクトに関しては整っているので、今後は能率的に解析を進めたい。
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次年度の研究費の使用計画 |
研究を進めていく上で必要に応じて研究費を執行したため当初の見込み額と執行額は異なったが、研究計画に変更はなく、前年度の研究費も含め、当初予定通りの計画を進めていく。 次年度にペプチド合成を集中して行い、予算を執行する。
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