中性子捕捉療法(BNCT)に応用できる腫瘍選択性エマルションを開発することが目標である。VX-2ウサギ肝腫瘍モデルにおいて、界面活性剤HCO40を用いた肝動注24時間後/72時間後の腫瘍内10B濃度は、それぞれ170/58.3ppm、であり有効ボロン濃度30ppmを到達できた。10BSH封入WOWエマルションを肝動注後にBNCTを実施し、腫瘍でのアポトーシスを確認できた。Naturalボロンが結合したエストロゲン化合物を用いBNCTで細胞障害効果を認めた。WOWエマルションの表面修飾を行い一次ターゲティング送達能力を上昇させるよりも二次ターゲティングに用いる化合物の合成がより効果的と思われる。
|