研究課題
基盤研究(B)
化学療法および手術における支持療法として,食道癌術前化学療法施行患者および食道癌術後早期患者に対するグレリン投与の検討を行った.前者ではグレリン投与群は非投与群と比較し、嘔気、食欲低下など副作用の軽減を認め、栄養学的指標の改善につながった。後者ではグレリン投与群においてSIRS(全身性炎症反応症候群)期間の短縮と炎症反応指標(CRP、IL-6)の上昇抑制がみられ、呼吸器合併症が有意に減少した。また、胃・食道切除後1年以上経過した症例に対するグレリン投与においても摂取カロリーと体重の増加が見られた。以上から,グレリン投与は消化器癌集学的治療における支持療法として有用であることが示された.
消化器外科