研究課題
1. 5-FU 感受性を規定するDNA 修復系関連遺伝子の同定ニワトリB 細胞株DT40 遺伝子破壊株を用いた網羅的な感受性試験を行い、DNA複製時における異常を検知するATR-Chk1シグナル経路とその異常の回復に重要な役割を果たす相同組換え修復経路の欠損が5-FU感受性を著しく亢進させることを見出した(Fujinaka et al, DNA Repair 2012)。2. 5-FU代謝物フルオロデオキシウリジン(FdUrd)とトリフルリジン(FTD)投与時の細胞応答大腸癌細胞株HCT-116を用い、5-FU代謝物フルオロデオキシウリジン(FdUrd)とトリフルリジン(FTD)投与時の細胞応答について詳細な解析を行った。両剤とも、複製チェックポイントを誘導するATR-Chk1経路活性化が起こり、最終的にp53-p21活性化を通じて、細胞増殖停止に至ることを明らかにした。また、トリフルリジン接触細胞では、フルオロデオキシウリジン接触細胞で見られるようなDNA鎖切断がほとんど観察されないことを見出した(Matsuoka et al., Mol Cancer Ther 2015)。3. オキサリプラチンと5-FU併用による抗腫瘍効果の分子機序大腸癌細胞株HCT116にオキサリプラチンを曝露させると早い時間からmiR-34a前駆体が発現誘導されることを確認し、miR-34a模擬産物を細胞内に導入するとE2F1発現抑制、核型dUTPase発現抑制が誘導されることを確認した。dTTP生合成に関わる因子をコードする遺伝子の発現調節領域の構造には、核型dUTPaseに加え、dihydrofolate reductase(DHFR)、Thymidine kinase 1(TK1)、Thymidylate synthase (TS) の転写調節領域にSp1, E2F結合配列が存在し、いずれもp53野生型の細胞においてオキサリプラチン曝露時に強い発現抑制が観察された。オキサリプラチン曝露48時間後のHCT116細胞内dTTP量は検出困難なレベルにまで低下した(Kiyonari et al., Mol Cancer Ther 2015)。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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