研究概要 |
Notch2シグナルにおける下流分子による肺腺癌悪性化進展メカニズム解明、具体的には各細胞株におけるNotch2下流分子の機能解析を行った。 Notch2の代表的な下流分子とされるSix1, Slug, Snail, Hey1の形質移入用のcDNAを作製し、次世代シークエンサーにより選出された上記以外のNotch2下流の可能性を有する分子に関しても、必要に応じてcDNAを作製した。先に選出した細胞株-下流分子のペアに従い、細胞株とヒト検体において浸潤部で高発現が認められた下流分子を細胞株に形質移入した。EMT関連遺伝子をターゲットとしたRT-PCR、肺腺癌の悪性化進展を示唆する核異型の増強の有無、invasion assayによりNotch2細胞内ドメインの形質移入がなくとも悪性化進展が認められる細胞株-Notch2下流分子のペアを選出した。それぞれの細胞株においてNotch2細胞内ドメインを形質移入したものと比較し、同等の浸潤傾向を示すことを細胞生物学的手法で確認した。また、その他の下流分子を形質移入した細胞株と比較し、その他の下流分子では悪性化進展(浸潤傾向)が生じないことを確認した。
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