研究課題/領域番号 |
24390339
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研究種目 |
基盤研究(B)
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
高野 晋吾 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (50292553)
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研究分担者 |
山下 年晴 筑波大学, 医学医療系, 助教 (50400677)
依馬 正次 筑波大学, 医学医療系, 准教授 (60359578)
久保田 義顕 慶應義塾大学, 医学部, 講師 (50348687)
加藤 幸成 山形大学, 医学部, 准教授 (00571811)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
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キーワード | 悪性脳腫瘍 / 膠芽種 / 遺伝子発現 |
研究概要 |
悪性脳腫瘍とくに膠芽腫においては極めて予後不良であり新規な治療法の開発が望まれている。現在までに膠芽腫で発現が亢進しているvascular endothelial growth factor(VEGF)に対する治療の開発が試みられてきたが、必ずしも良い結果をもたらしているとは言えない。そこでこれらの治療を超えるような新規治療の開発の基礎的研究を行うに至った。これまで膠芽種には種々の治療が行われているが、抗癌剤においては、現在、ニトロソウレア系の経口抗癌剤であるテモゾロマイド(TMZ)の有効性が高いことが示されており、現場で高頻度に使用されている。しかしながら、開発当初より、DNAの脱メチル化酵素であるMGMT(メチルグアニン・メチル転移酵素)の発現が高い膠芽種においては、TMZの薬効を著しく低下させることが判明していた。したがって、TMZの有効性を増強するため、MGMTの発現量をコントロールする事を考えた。今年度においてはMGMTの発現に影響する薬剤の探索として、パルプロ酸とレベチラセタムの腫瘍細胞増殖と遺伝子発現に対する影響を検討した。この時点では従来より報告されているバルプロ酸の抗腫瘍作用が確認され、これはレベチラセタムよりも強かった。しかし上記2剤にさらにTMZや放射線処理を加えるとレベチラセタムにおいても抗腫瘍作用が十分に発現することが確認され、レベチラセタムにおいてはMGMT発現も低下させていると思われるデータが得られた。 平成25年度は上記現象の機序をさらに解析する予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
遺伝子発現を抑制する薬剤の探索が進行した。
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今後の研究の推進方策 |
研究成果が臨床に反映できるような形を意識しながら、研究を進行させて行きたいと考えている。
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