研究課題
本研究の目的:本研究では高分子ナノミセルを抗癌剤のデリバリーシステムとして使用し、難治疾患である悪性脳腫瘍を対象として局所集積効果の増強と全身毒性の軽減を検証する。従来のpassive targetingに関しては粒子系の最適化や血管透過性を修飾する薬剤の併用により効果の向上を目指す。Active targetingとして近年開発されてきたリガンド搭載型ミセル、物理刺激解離型ミセル(pH、放射線、光、超音波)に関しては、血液脳関門の存在する悪性脳腫瘍における効果をin vivoモデルで検証し、得られた知見から脳腫瘍の治療により適した機能性ミセルの開発を行う。さらに、プラズミド内包ミセルによる遺伝子導入も併用し、ミセルの到達した局所の微小環境を変化させることで、より優れたミセルの集積性や抗癌活性を達成すべく、血管透過性関連遺伝子、サイトカイン遺伝子などの比較検討を行う。ウイルス療法におけるウイルスのデリバリーへの応用についても開発研究を行う。平成26年度の実績:平成25年度までに得られた結果をもとに、引き続き研究を推進した。リガンド搭載型ミセルになどに関して連携研究者のもとで研究計画の検討を行いつつ、ウイルス療法におけるウイルスのデリバリーへの応用にむけてのin vitroおよびin vivo実験を行った。また、血管透過性を変化させる因子との併用およびその影響についての検討も行った。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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Cell Reports
巻: 9 ページ: 48-60
10.1016/j.celrep.2014.08.071