本研究は、睡眠時呼吸障害患者の適切な周術期気道管理方法を開発することを目的とした。研究1では、鼻カヌラから得られる圧変化が、閉塞性呼吸障害の早期発見につながる可能性があるかどうか、術後の呼吸モニターとしての有用性を検証した。閉塞性呼吸異常は多くの場合吸気圧波形のパターン認識により自動的に判断可能であった。研究2においては、顎下部に陰圧を負荷することで咽頭気道閉塞性が改善するかどうかを検証した。非肥満患者においては、顎下部陰圧負荷により咽頭気道閉塞性の改善を認めたが、肥満患者では無効であった。術後の閉塞性呼吸障害の治療として鼻CPAP治療が困難な非肥満患者では有用な治療法であることが示唆された。
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