局所進行喉頭・下咽頭癌に対し喉頭温存を目指し化学放射線療法を施行した場合、原発巣のmetabolic tumor volumeが喉頭温存生存率・粗生存率と相関する独立した予後因子であり、その有用性はT分類よりも優れることを明らかにした。下咽頭癌手術摘出検体(F0)とその免疫不全マウス皮下移植腫瘍(F1)を用い、F0/F1間で発現量が変化する分子をプロテオーム解析し、glucose transporter 1 (GLUT1)を同定した。更に、GLUT1が放射線抵抗性に関与していることを明らかにした。これらの知見は、糖代謝を標的とすれば局所喉頭・下咽頭癌の治療成績の向上が図れることを示唆している。
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