研究課題
緑内障視神経症の進行には個人差が大きく、高眼圧でも進行しない高眼圧症や正常眼圧でも進行する正常眼圧緑内障があり、その進行を予測することは難しい。そこで、視神経の軸索障害を機能評価できれば、その患者の網膜神経節細胞が今まさにダメージを受けつつあるのかを判定できる。我々は、ミトコンドリアが視神経の軸索内を輸送されていることから、緑内障視神経症の進行する前にその軸索輸送が低下することを見いだし、ミトコンドリア軸索輸送をライブイメージで定量することで、緑内障視神経症の進行を予知する研究をおこなった。論文投稿後の追加実験として、ミトコンドリアのフージョンとフィッションに関連する分子の発現変化をRT-PCRでおこない、高眼圧によって、フュージョンに関連する分子が減少し、フィッションに関連する分子が増加していることがしめされた。このことから、緑内障マウスでミトコンドリアのサイズが縮小している結果はフュージョンが不活化され、フィッションが活性化されていることがしめされた。また、in vitroの実験系で、ミトコンドリアをrhodamine-123で標識化することで、網膜神経節細胞のミトコンドリア軸索流を容易に観察し、軸索障害で軸索流が停止した後、アポトーシスが生じることが明らかになった。
27年度が最終年度であるため、記入しない。
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Proceedings of the National Academy of Sciences USA
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Investigative Ophthalmology & Visual Science
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http://ganka-fukuimed.jp