研究課題/領域番号 |
24390404
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研究機関 | 京都府立医科大学 |
研究代表者 |
橋本 悟 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 准教授 (90167578)
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研究分担者 |
佐和 貞治 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (10206013)
志馬 伸朗 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 客員講師 (00260795)
柴崎 雅志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20405319)
橋本 壮志 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60515279)
徳平 夏子 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (60597227)
中嶋 康文 関西医科大学, 医学部, 教授 (70326239)
金子 猛 横浜市立大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (90275066)
足立 孝臣 京都府立医科大学, 医学(系)研究科(研究院), 助教 (20637277)
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研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2017-03-31
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キーワード | 急性肺損傷 / 急性腎障害 / HO-1 |
研究実績の概要 |
本研究は集中治療の分野で未だに死亡率が高くchallengingな症例である急性呼吸窮迫症候群(ARDS)の本態である急性肺損傷発症と急性腎障害のクロストークについて検討することを目的としている。特に我々は肺および腎の双方に影響すると考えられるHO-1(Heme Oxygenase-1)およびPARP(Poly adenosin di-phosphase polymerase)等の関与に着目して研究を進めてきた。これまで患者家族の同意をえてICUに入室した急性呼吸窮迫症候群患者の血清をARDS発症当日、7日目、14日目に採取し、さまざまなパラメータとともに検討を加えた。その結果重症者ほどHO-1の血中濃度が有意に高値を示すことが判明した。またARDS患者の中では、死亡者において発症7日目のHO-1濃度は生存者に比して有意に高値であった。すなわちHO-1の持続的な高値はARDSにおける予後不良因子であることが判明した。この間、腎機能についても検討を重ねたが、非特異的に腎機能の低下は認められたものの、腎機能の悪化に直接影響を与える因子の同定には至れなかった。今後は研究体制を強化して基礎的な部分での研究にも着手したい。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本研究においてHO-1の変化についてはある程度の知見を得たが、基礎研究の確立などについてはその完成に苦慮している。人員体制も拡充したが、残念ながら遅れを取り戻すには至っていない。今年度も継続して立て直しを図っていきたい。
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今後の研究の推進方策 |
腎臓内科など本方面に詳しい研究者も交えて議論を行い、基礎的な研究手法の確立を図っていく。具体的には腎動脈結紮による急性腎傷害モデルを作成し、非保護的な人工呼吸による肺傷害への影響を検討していく。
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次年度使用額が生じた理由 |
研究の進行状況が送れており全体的に計画した予算を消費しきれなかった。
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次年度使用額の使用計画 |
体制を見直し、予算に沿った計画を立てていきたい。あと2年の猶予を考えて、迅速に計測が可能な機器の購入も考慮していきたい。特に基礎的な研究基盤の確立を行いたい。
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