研究課題
(1)H25年度の研究実績の概要に記載した(1),(2)はすでにH25年度の時点で論文発表済みであったが、今回新たに(3),(4)についても論文発表を行った。(2)CCN2遺伝子の発現を内部から誘導することによって組織再生を促す方法として、低出力性超短波(LIPUS)が培養軟骨細胞のCCN2発現とアグリカンおよびII型コラーゲンの発現を亢進することは昨年見いだしたが、in vivoで非侵襲性に外部からラット膝関節にLIPUSをあてることによって膝関節軟骨のCCN2の発現を上昇させることが出来ることを見いだした。LIPUS療法は骨折治療では保険適用されており、臨床応用の可能性が格段に高まった。(3)軟骨特異的CCN3過剰発現トランスジェニックマウスに骨形成能の低下が見られることを昨年度報告したが、これが内軟骨性骨形成の異常によることを見いだした。(4)CCN2が骨格筋細胞の初期分化を促進する一方、終末分化は阻害することを見いだし、CCN2のマスターマインドとしての役割の一端を示した。(5)CCN2がRANKとOPGとの結合を介して破骨細胞形成を制御しているというやはりマスターマインドとしての役割を明らかにした。(6)内軟骨性骨形成過程の各増殖・分化段階で重要な役割を果たす各種成長因子とCCN2の結合能をsurface plasmon resonance (SPR)で順次調べたところ、TGF-beta1, VEGFには高い親和性、TGF-beta3, PDGF-BB, GDF-5には中等度の親和性で結合し、IGF-1, IGF-II, PTHrPには結合しないことが明らかになった。CCN2がIGF-I II, VEGFの発現を制御することは過去に報告しているが、これらの結果は、CCN2のマスターマインドとしての作用機構と一つとしてその物理的結合が重要であることを示している。
26年度が最終年度であるため、記入しない。
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