研究課題/領域番号 |
24390428
|
研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
横山 政宣 東北大学, 歯学研究科(研究院), 大学院非常勤講師 (20396500)
|
研究分担者 |
小川 徹 東北大学, 大学病院, 講師 (50372321)
佐々木 啓一 東北大学, 歯学研究科(研究院), 教授 (30178644)
船木 善仁 東北大学, サイクロトロン・ラジオアイソトープセンター, 助教 (50261491)
池田 清宏 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 教授 (50168126)
山川 優樹 東北大学, 工学(系)研究科(研究院), 准教授 (80324010)
|
研究期間 (年度) |
2012-04-01 – 2015-03-31
|
キーワード | インプラント / バイオメカニクス / メカノバイオロジー / PET / 有限要素解析 / μCT |
研究概要 |
バイオメカニカスと骨メカノバイオロジーの観点から,歯科インプラント臨床の科学的基盤を確立することを目的として,荷重下のインプラント周囲骨における骨代謝動態に関して,1. 有限要素解析(FEA)によるインプラント周囲骨の応力分布,2. fine PETによるインプラント周囲骨の骨代謝活性の両者を空間的に対応付け,その関連を分析する. また近年,申請者らは,ラット脛骨モデルにより低強度・高周波の振動刺激のオッセオインテグレーションおよび周囲骨への有効性を確認した.そこで本研究では,従来まで行われてきた低周波力学的負荷に加え,高周波振動刺激を検討に加え,様々な負荷による骨のメカノバイオロジカルな反応の詳細を明らかにし,歯科インプラントに関する生体力学的,生物学的な根拠を得,臨床プロトコル策定の一助とすることを目的とした. インプラント埋入モデルの確立および部位特異性の検討:各種荷重負荷条件の下,finePET,μCTの撮像を行い生体内での反応の違いを検討した.CT image,PET image からFusionデータを作成,周囲骨の骨代謝動態の解析(圧迫側-牽引側や皮質骨-海綿骨等)を行った. 方法:ラット脛骨に2本のインプラント(オーソアンカー:φ1.2mm,6.75mm)を10mm間隔で平行に植立した.持続的負荷群力学的負荷としてクローズドコイルスプリングを付与し,インプラント間に水平かつ内方に力ベクトルが向くよう設定した.このコイル有効長である3から15mmの範囲ではほぼ一定の力が得られることであり,コイルスプリングの負荷力(1,2,4Nの3段階)により,3群(各群5匹,15匹)に分類した.荷重開始時期はインプラント埋入直後,1,3,7日後とした. 撮像は,抜歯1,2,3,4週間後に行い,その後,組織・形態組織学的評価のためのサンプル作成を行い,組織・組織形態学的評価を行った.
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
震災の影響により東北大学サイクロトロンラジオアイソトープセンターでの小型PETやマイクロCT撮影システムの使用が支障をきたしている現状であり,それに伴う遅れが生じたが、他機関の利用また協力により,研究の進行は概ね順調である.
|
今後の研究の推進方策 |
これまで作成したサンプルの組織・組織形態学的評価を行っていく。 また、これまでの実験・解析手法を高周波振動刺激を適応したモデルに応用し、さらに振動解析を行う.東北大学大学院工学研究科数理システム設計学教室の協力により,振動の各種条件を制御可能なラット用小型バイブレーション装置を製作.振動体は各実験動物のインプラント体と適合するクラッチ(金属製)とスクリューにて着脱可能とし,日々の刺激プロトコルをなるべく簡便に行えるようものとする. finePET,μCT 撮影およびFEA モデルの製作 FEA 解析による高周波振動伝達様相の解明 インプラント体に動物実験での刺激条件を入力し,振動刺激がインプラント周囲骨に及ぼす影響を定量評価する.その際,せん断・等方など応力・ひずみの各種成分を用いて評価するとともに,骨の力学応答の周波数依存性についても検討を行う.
|
次年度の研究費の使用計画 |
次年度使用額は,当初予定していた動物実験および結果の評価の若干の遅れによって生じたものであり,今後研究を効率よく進行し予定した研究計画に必要な経費として平成26年度請求額と合わせて使用する予定である. これまで作成したサンプルの組織・組織形態学的評価を行っていく。さらに、これまでの実験・解析手法を高周波振動刺激を適応したモデルに応用、振動解析を行う.東北大学大学院工学研究科数理システム設計学教室との協力により,振動の各種条件を制御可能なラット用小型バイブレーション装置を製作. finePET,μCT 撮影およびFEA モデルの製作:FEA 解析による高周波振動伝達様相の解明 インプラント体に動物実験での刺激条件を入力し,振動刺激がインプラント周囲骨に及ぼす影響を定量評価する.その際,せん断・等方など応力・ひずみの各種成分を用いて評価するとともに,骨の力学応答の周波数依存性についても検討を行う.
|